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第13回
・雑誌「宇宙船」の時代
・宇宙恐竜ゼットン二代目登場

2021-08-18

タイトル「ゼットン登場」

東風力研究所だより(その13)

 #$%&+ー=>@・・・
 どうしたのだ、東風ジロー。
 ♪歌を忘れたカナリヤは後ろの山に捨てましょか?いえいえ、それはなりませぬ・・・
 どうやら故障の様だな・・・(説明しよう。東風ジローは教授が造ったロボットだったのだ)
 ・・・私は大人よ。いつまでも子供扱いされちゃかなわないわ。私も老人を捨てて独立するの・・・
 誰が老人だ。こりゃ修理は無理だな。ロボットの最期は、ターミネーター2のラストのように溶鉱炉行きと決まっているのだ。
 (泣きながら)すいません、冗談でした~! I’ll be back~!

■雑誌「宇宙船」とは

 今回は朝日ソノラマより発刊されていたSF、特撮ファン向けの雑誌「宇宙船」を紹介する。
 「宇宙船」は第1号の発刊が1980年の2月で、表紙にも「80年代をリードするビジュアルSF世代の雑誌!!」とありますから、主に70年代を扱う本ブログの趣旨から外れますが・・・
 いや、この雑誌は、主に60年代、70年代の映画やTV番組の回顧記事が多いので良いのだ。
 朝日ソノラマ版は2005年で休刊(Vol.119)、2008年から版元をホビージャパンに変えて、現在も出版され続けています。
 ホビージャパン版は、手にしたことすらないな。そもそも、朝日ソノラマ版も、1984年に季刊から隔月間になったあたりから、購読するのをやめてしまった。
 そりゃ、また何で?
 特撮番組に登場するヒロインなど「個」に固執した記事が増え、そのスピンオフ小説が連載されたりしたからな。その手の「趣味」の話は、同人誌でやってほしいと思った。それから、素人製作のガレキの販売コーナーなんか、興味のない人間にはないんだから。本日は、「宇宙船」が個人的にまっとう・・・・だったと思う時期から、和・洋物ごちゃ混ぜで資料的価値が高かったVol.1~8(黒背表紙時代)をレビューしていこう。


「すばらしき特撮映像の世界」

Vol.0 月刊マンガ少年別冊「すばらしき特撮映像の世界」
1979年6月15日発行 226頁 定価500円
・カラー特集 特撮名場面集、TV特撮の世界
・日本特撮史
・未発表シナリオ・コミック化「ウルトラマンT」
・パロディ・マンガ「日米特撮大合戦」
・日本特撮マン紳士録、海外特撮マン紳士録
・円谷英二を映画化するためのいくつかの資料
・特撮マン座談会「特撮映画はまかせておけ!」
・8m/m特撮映画製作メモ
・マリンコング・シナリオ
・特撮キャラクター・カタログ
 など
※「宇宙船」の準備号的意味合いを持つ雑誌。特撮愛に溢れた名書でファン必携の書である。「ウルトラマンT」は実相寺昭雄氏原作のシナリオをいたはししゅうほう氏が劇画化したもので、高い作画力は必見。同じくマンガ「日米特撮大合戦」は原作が竹内博隅谷和夫聖咲奇の各氏で、作画は米田仁土氏。この人も画がうまい。特撮マン座談会は、平山亨矢島信男高野宏一中野昭慶中野稔佐川和夫各氏ら錚々たるメンバーが参加している。


雑誌「宇宙船」

Vol.1 1980年2月20日発行 96頁 定価680円
・2Dを超えろ!(マニアが作ったSFモデル)
・怪獣製造工房ドンポストスタジオ
・われら、ファンジン編集者、ファンジンカタログ
・作品研究・名作アニメ 破裏剣ポリマー
・メカニクス・名作ロボット図解集
・新作品情報
 など
※記念すべき創刊号。商業雑誌では珍しく、素人が製作した多くのフィギュア等立体ものをカラーで掲載している。品田冬樹氏による「SF造形教室」もあり、ガレージキットなどで好きなキャラクターを自作するブームの火付け役として同誌が果たした功績は大きい。また、当初はアニメ作品も特集していた。米田仁士氏による「マニアの部屋」は面白い。


雑誌「宇宙船」

Vol.2 1980年5月20日発行 94頁 定価680円
・SFおもちゃコレクション大公開
・ぼくらは8m/m特撮をつくる
・フラッシュ・ゴードンの思春期
・大魔神造形日記
・特撮を作る人々 デン・フィルム・エフェクト
・作品研究・名作アニメ マグネロボ・ガキーン
・特撮名作シリーズ サンダーバード
 など
ロマンアルバム増刊(サンダーバード)(徳間書店)と発売時期がバッティングしたせいか、発行部数が少なかったとされる。私も当時、書店では購入できなかった。この号から、編集者聖咲奇氏による「フラッシュ・ゴードンの思春期」が連載開始。また、高山良策氏の造形日誌が本邦初公開。Vol.4からの「怪獣製作日記」連載へ繋がっていく。


雑誌「宇宙船」

Vol.3 1980年8月20日発行 96頁 定価680円
・特撮名作シリーズ マイティジャック
・フラッシュ・ゴードンの思春期
・ウルトラマン80 特撮スタジオレポート
・特集 怪奇・恐怖の世界
・映像恐怖史
・マスカレード’80
 など
※「マイティジャック」の特集。評価の難しいこの作品の真のテーマを、池田憲章氏が「戦え!マイティジャック」最終回の中に見出そうとする記事は秀逸。また、怪奇特集は23頁に及ぶ本格的なもので、円谷プロ制作の「恐怖劇場アンバランス」や土曜ワイド劇場紹介のほか、ユニヴァーサルやハマープロなどのホラーも詳しく紹介している。


雑誌「宇宙船」

Vol.4 1980年11月20日発行 96頁 定価680円
・特撮名作シリーズ ジャイアントロボ
・特集新作特撮 X・ボンバー
・フラッシュ・ゴードンの思春期
・コレクター入門
・特撮名作シリーズ ナショナルキッド
・高山良策 怪獣製作日記
 など
※特撮名作シリーズは、ジャイアントロボ、ナショナルキッドの二本立て。この頃から、同社の「ファンタスティックコレクション」との差別化が困難になってくる。また、10月から放送が始まったX・ボンバーも特集。人形の操演技術が高く、ロックバンドBOWWOWの音楽も印象深い作品だった。


雑誌「宇宙船」

Vol.5 1981年2月20日発行 96頁 定価680円
・特撮名作シリーズ SF・特撮TV映画十番勝負
・フラッシュ・ゴードンの思春期
・特集 海底軍艦研究
・箱絵で見る絶版SFプラモカタログ
・人気漫画家競作ウルトラシリーズ未発表シナリオ
・高山良策 怪獣製作日記
 など
※今号は、マグマ大使、赤影、キャプテンウルトラ、光速エスパー、怪獣王子、魔神バンダー、悪魔くん、ブースカ、バンパイヤ、河童の三平の特集で、やや食傷気味。SF造形教室では、人物プラモを宇宙人に改造する技法を紹介。コレクター入門では、32歳、若かりし頃の北原照久氏が登場している。漫画家競作は、楳図かずお、井上英沖、一峰大二、桑田次郎の4氏。


雑誌「宇宙船」

Vol.6 1981年5月20日発行 96頁 定価680円
・特撮名作シリーズ 石森章太郎特撮ヒーローの世界
・特集 映画「連合艦隊」
・アメリカ西海岸SF旅行大報告
・フラッシュ・ゴードンの思春期
・ウルトラマン80、この一年間をふりかえる
・特撮名作シリーズ スーパージャイアンツ
・新作映画情報
 など
※今号は、キカイダー、キカイダー01、イナズマン、イナズマンF、変身忍者嵐の特集。聖咲奇氏の旅行記はアメリカSFコンベンション参加、ドンポストスタジオ訪問など。新作映画は、連合艦隊特集のほか、ハウリング、エレファント・マン、タイタンの戦い、ニューヨーク・1997などを紹介している。


雑誌「宇宙船」

Vol.7 1981年8月20日発行 96頁 定価680円
・SFプラモアルバム
・SPFXギャル大集合!
・フラッシュ・ゴードンの思春期
・SF造形教室 プラモと友だちになる!
・特撮名作シリーズ 鉄腕アトム、鉄人28号、忍者ハットリくん
・SPFX SCRAP BOOK 地球防衛軍
 など
※SFプラモの特集は、洋物、ガンプラ中心でスクラッチも多く期待外れ。ヒロイン特集もカタログ的で記事として掘り下げ不足。この号で休刊の噂もあったそうで、アトム等、古い特撮番組を3本も特集したり、「地球防衛軍」のメカ紹介に結構な頁を割いたりと、何でもありの様相。


雑誌「宇宙船」

Vol.8 1981年11月20日発行 96頁 定価680円
・特集 大魔神
・アマチュアフィルムメーカーワンダーランド
・8m/m特撮入門
・フラッシュ・ゴードンの思春期
・さようなら!仮面ライダー
・特撮名作シリーズ アウターリミッツ
・東宝特撮・3D怪獣造形の世界
 など
※大魔神は特集といっても3本のフィルムストーリー紹介のみ。仮面ライダースーパー1の最終回誌上VTRは良いとして、なぜかストロンガーの最終回も収録。特撮名作シリーズはようやく軌道修正がなされ、洋物アウターリミッツを取り扱っている。


(総括)「宇宙船」は、第三次ウルトラブームの波に乗って発刊した月間マンガ少年別冊が好評だったため、企画されたものである。大きな期待を背負って放送が開始された「仮面ライダー(スカイライダー)」(1979/10/5~)や「ウルトラマン80」(1980/4/2~)と同時期の創刊であったが、2作品はブームをけん引することなく、特撮ブームは終焉を迎える。しかし、ビデオデッキの普及に伴い、放送終了で番組にサヨナラと言う時代は過ぎ去り、ファンは同人誌の発行や関連グッズの収集、ガレージキットの製作などで好きなキャラクターと恒常的に触れ合う環境を求めるようになる。雑誌「宇宙船」は、編集者自身がそうしたファンの代表であり、新しい形の応援スタイルに必要な情報を届けるガイド本的な機能を重視した。私自身は「宇宙船」を早い段階で卒業したため、その役割や機能に以後どんな変化があったのか知らないが、初期の何年間かに発刊されたバックナンバーは資料として貴重であり、書庫で大切に保管している。

祝!帰ってきたウルトラマン放送50周年 勝手に記念 ソフビ電動化計画
(No.13 宇宙恐竜ゼットン二代目)

ソフビ電動化計画「宇宙恐竜ゼットン二代目」
2011年完成

 今回は、ファンに人気があるのか、ないのか、よく分からない宇宙恐竜ゼットン(二代目)です。以前も紹介した「語れ!ウルトラマン」(KKベストセラーズ)という本に、二代目について面白い記事があるので紹介します。
S でも、二代目怪獣の魅力はやっぱ第二期に尽きるというか。
G その象徴が二代目ゼットンですけど、まず特筆すべきはあのボリューム感。そして、あのやさぐれ感。あれ、どう見ても強そうですよ。たとえるなら、初代がホセ・メンドーサで二代目は矢吹丈というか、王者の風格や上品さは決定的に欠けるけど、代わりに何するかわからん凄みが加わって、最終的にどっちが強いかって言ったら・・・。
S ジョーだね。まあ、見た目は完全にマンモス西だけど、すべてが重力に負けてるあの体躯は確実に二代目の個性。初代とは別物なんで比較することがナンセンス。
G だってあの人、ゼットンなのに「ゼ~トンゼ~トン」と鳴かずに「ブモーッ」ですよ?猛牛みたいでス・テ・キ。だから、二代目には二代目の良さがある(キッパリ)。
(「改造!再生!二代目怪獣を徹底解剖」より)

 二代目の評価はこのくらいにして電動化プロジェクトに話を戻しますと、今回は怪獣郷のソフビを使用しています。ゼットンは、初代も二代目も顔面を流れる発光体が特徴のひとつですが、実は初代は下から上に発光体が移動し、二代目は上から下に発光体が移動するという違いがあります。この表現には、タミヤ製ユニバーサルギヤの2mm出力シャフトを利用した自作の電飾スイッチを用いています。また、歩行は本プロジェクトで多用しているセンタープーリードライブベルト(タミヤのRC PARTS)によるいわゆる緑商会式ですが、一工夫あります。プーリーは、プーリーと一緒に回転する歯車Aを、それに接する別の歯車Bの回転により動かしていますが、歯車Bの歯は半周分削り取ってあるので、歯車Bが半回転する間はプーリーが回転、残りの半回転の間は静止します。プーリーは左右の足で独立して回転できるようになっており、歯車Bの歯のある部分、ない部分を左右の脚でずらして配置することで、片足ずつ進むジグザグの歩行を実現しました。

ソフビ電動化計画「宇宙恐竜ゼットン二代目」
改造前(左から正面、側面、ばらしたところ)
※怪獣郷にしては触角部分の処理が甘く、彩色しないと二代目らしく見えない。
ソフビ電動化計画「宇宙恐竜ゼットン二代目」
ドライブユニット