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第2回
・稀代のアーチストの話
・ロボット怪獣ビルガモ登場

2021-06-18

タイトル「ロボット怪獣ビルガモ登場」

東風力研究所だより(その2)

 ここ、富士山麓にある東風力(こうちりょく)研究所では、所長の東風太郎(こちたろう)教授  と、助手の東風ジロー(こちじろー)  が日々、東風力の平和利用を目的に研究を行っている。今日も二人は、みかんを食べながら熱い議論を交わすのだった。
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 プロ野球で最も美しいホームランを打った打者を知っているか?
 何ですか、唐突に。ホームランの有名どころでは王貞治、野村克也、門田博光、清原和博、松井秀喜ってとこでしょうか。現役では中村剛也、柳田悠岐、岡本和真くらいかな。メジャーだとベーブルース、アーロン、ボンズなんかもいますが・・・(敬称略) 
 東風力ビーム!
  ぎゃあ!
  だからお前はダメなのだ。最も美しい本塁打を見せてくれた稀代のアーチストはただひとり、田淵幸一だけだ!
  確かに田淵選手は、1975年に王選手の連続本塁打王を13年でストップさせたり、通算474本のホームランをかっ飛ばすなど伝説のアーチストではありますが、どうも「がんばれ!! タブチくん!!」のイメージが強くて・・・
 まあよい。暇なら以下を聞いてみよ。これは私が初めて買ったラジカセで1978年のラジオ中継を録音したものだ。この年、田淵は38本塁打を放つのだが、翌年、西武ライオンズにトレードされてしまうので、阪神最後のシーズンということになる。

1)田淵第7号(広島戦)
2)江夏と対戦、レフトフライ(広島戦)
3)田淵第17号(ヤクルト戦)

 注目すべきはアナウンサーの実況や解説者のコメントで、1)、2)の「レフトバック、レフトバック」、2)、3)の「田淵らしい、滞空時間の・・・」というセリフだ。田淵のホームランはきれいな放物線を描くのでスタンドインするまでに時間がかかる。そのため、特にラジオの実況中継は手に汗握って聞き入ったものだ。王の打球は弾丸ライナーが多く巡航ミサイルに例えることができるが、田淵のそれはまさにICBMの弾道だ。
 ふーん、そうですか。ところで本拠地甲子園での中継は録音してないんですか?
 甲子園での主催試合は、関西ローカルの「サンテレビ」系列がほぼ全試合を中継していたので、テレビの前におったのだ。もちろん、甲子園でも田淵は魅せてくれたぞ。甲子園はライトからレフトへ吹く浜風が有名だが、それに乗ったときの打球の美しさときたら、それはもう・・・(恍惚の表情)
 東風力研究所ではプロ野球も扱うのですね。
 1974年、中日が巨人のV10を阻止し、プロ野球は新時代を迎える。その後、巨人と広島の覇権争いが激化するのだが、田淵や江夏を失った阪神は長く低迷期を迎えることになる・・・当研究所ではToyだけでなく、こうした70年代の世相や文化なども伝えていこうと思う。
 教授の大切な思い出は何でも紹介するというスタンスですね。

写真ーA:「Tigers YEAR BOOK 1974」より抜粋・編集
写真ーB:東風家家宝 田淵のサイン色紙(教授の名前入り)
写真ーC:ライバル ヤスダくんのプラモデル(バンダイ:グローブのボールは隠し玉。良くできてます。)
※ちょうどこの記事を書き終えたとき、安田猛氏の訃報を目にしました。胃がんで2/20にお亡くなりになったそうです(享年73)。コントロール抜群の技巧派サウスポーで、阪神キラーとして名を馳せた安田さん、どうか安らかにお眠り下さい。ペンギン投法は永遠に不滅です。

祝!帰ってきたウルトラマン放送50周年 勝手に記念 ソフビ電動化計画
(No.2 ロボット怪獣ビルガモ)

ソフビ電動化計画「ロボット怪獣ビルガモ」
2010年完成

 今回はビルガモの紹介です。東風ジローが初めて電動化に挑んだ怪獣です。
 2009年末、オークションに出品されていた怪獣郷ブランドのビルガモに一目ぼれし落札しました。最初は眺めて楽しんでいましたが、ロボットということで歩かせたくなり、改造に着手しました。
 ビルガモは第41話「バルタン星人Jrの復讐」に登場します。「帰ってきたウルトラマン」第4クールの雰囲気が嫌いで、この話も当初、好きではありませんでしたが、今DVDを見返すと結構、味があることに気付かされます。ビルガモは第二期ウルトラシリーズの数少ないロボット怪獣ですが、「ウルトラセブン」のキングジョーやクレージーゴンと違って、少し抜けた感じの親しみやすいルックスが魅力的です。




CUBE製ロボット「CAM-10」
株式会社キューブ HPより

 写真ー1はソフビをばらしたところ、写真ー2、3は駆動部を仕込んだところです。写真では分かりにくいのですが、歩行システムはCUBE製ロボット「CAM-10」を参考にしています。
 人間でもロボットでも二足歩行するためには、片足で立った状態で倒れないよう重心移動を行う必要があります。CUBEのロボットは、右足を上げると左足首を時計回りに傾け体を左に倒すことでバランスを取ります。左足を上げる場合も同様です。これをコンピュータでなく機械的に制御している点が秀逸です。

 完成当時は写真-4~6のような足の動きで、写真ー7~9のように体を傾けながら元気に歩いていたビルガモですが、下記動画に示すように最近はそこまでのパワーがありません。分解して調べたところ、駆動部を固定しているタミヤの「ユニバーサルプレート」がばねの力に耐えきれず、変形してしまっていることが分かりました。教授のワンポイントアドバイスにあるとおり、自作のToyは常にこうした「経年劣化」と向き合わなければならず、定期的なメンテナンスを怠ってはいけません。


(教授のワンポイントアドバイス)

分割したソフビのネジ式接続具

 ソフビは素材が柔らかく、穴をあけたり切り取ったりするのに特別な道具は必要なく、キリやカッターで十分です。また、瞬間接着剤での接合も良好なため、改造に適しているといえます。しかし、温度変化でのひずみが比較的大きいため、真夏や真冬に改造すると半年後に温度変化によって駆動部と周囲の部材が干渉するなどし動かなくなることがあります。ギヤの位置決めなどの重要な作業は標準気温(15~20℃程度)に近い室温での作業をお勧めします。また、素人の手作業による工作ですから、長い間、遊ぶためには定期的なメンテナンスが欠かせません。私は、故障時にすぐ分解できるよう、接着剤でなくビス止めを使用するよう心掛けています。写真は私が考えた簡単な接合方式で、製作に溶接などの難しい工程は不要です。別の機会に作り方をお教えしたいと思います。