帰ってきたウルトラマン放送50周年 勝手に記念
ソフビ電動化計画 総集編 Vol.3
目次/Table of contents
No.11 古代怪獣キングザウルス三世

今回は、第4話「必殺! 流星キック」に登場したキングザウルス三世です。素材は、怪獣郷ブランドのソフビです。本プロジェクトで初の四つ足怪獣になっています。
歩行に際しては、一応、四足とも稼働させています。四足とも足裏には回転ローラーがありますが、逆転防止装置は後足にしかなく、前足は歩行に寄与しません。四足歩行の怪獣「トドラ」を、前足のみ稼働させてハイハイのように歩行させるマルサンのプラモデルがありましたが、この「キングザウルス三世」は、これとは逆で後足だけで歩行させています。ただし、「トドラ」と違うのは、歩行に寄与しない足(前足)もダミーで動かしている点です。同プロジェクトの「レオゴン」は、イマイやバンダイの昆虫プラモデルのように厳密な四足歩行をさせていますので、また別の機会に紹介したいと思います。
「キングザウルス三世」は比較的初期に製作した怪獣で、元々の電源は単三電池でした。このため、鳴き声再生や発光の機能はありませんが、口の開閉は行います。ただし、首が長く、やや湾曲しているため、うまく開閉させるためにプーリーを使用するなどの苦労がありました。



No.12 化石怪獣ステゴン

今回は、第10話「恐竜爆破指令」に登場する化石怪獣ステゴンです。この話は、初代ウルトラマンの第15話「恐怖の宇宙線」の焼き直しの印象があり、怪獣も第35話「怪獣墓場」に登場するシーボーズに雰囲気が似ていますが、怖い怪獣ばかりじゃないぞ、新しいウルトラマンも優しいし子供の味方だぞ、というメッセージを視聴者に送る意味で重要な回であったと考えます。ステゴンも、口からよだれのような溶解液を出して人間を溶かすなど、擬人化されたシーボーズと違ってモンスター感をしっかり出しています。また、初代ウルトラマン、セブンの怪獣を多く手がけた高山良策氏による着ぐるみ造形は素晴らしく、四足とも折り曲げずに歩行するステゴンの生物感は、人間が入っていることを感じさせない優れたものです。
さて電動化ですが、旧ブルマァクのソフビを使用しました。普通の歩行ではステゴンらしさが出ないと考え、携帯電話のバイブ機能と同じ振動機構で歩かせることにしました。振動は、重錘を体内で偏心回転させることで発生します。ソフビの特性を活かして四足の角度を色々と変えることで、前進したり足踏みしたりします。この重錘は、東急ハンズで購入した肉厚の円盤状金属を使用していますが、ギヤのシャフトを通すための削孔作業には本当に骨が折れました。また、眼をLEDで赤く光らせ、顎もがくがくさせることで、ステゴンらしさを演出しています。

写真ー1 
写真ー2

写真ー3 
写真ー4
写真ー1:ユニバーサルギヤに取り付けた金属製の重錘
写真ー2:重錘の偏心運動を口の開閉にも利用している。
写真ー3:完成後の正面と背面
写真ー4:完成後の裏面。足の角度を自由に変えることで、ステゴンは色々な動きをする。
No.13 宇宙恐竜ゼットン二代目

今回は、ファンに人気があるのか、ないのか、よく分からない宇宙恐竜ゼットン(二代目)です。以前も紹介した「語れ!ウルトラマン」(KKベストセラーズ)という本に、二代目について面白い記事があるので紹介します。
S でも、二代目怪獣の魅力はやっぱ第二期に尽きるというか。
G その象徴が二代目ゼットンですけど、まず特筆すべきはあのボリューム感。そして、あのやさぐれ感。あれ、どう見ても強そうですよ。たとえるなら、初代がホセ・メンドーサで二代目は矢吹丈というか、王者の風格や上品さは決定的に欠けるけど、代わりに何するかわからん凄みが加わって、最終的にどっちが強いかって言ったら・・・。
S ジョーだね。まあ、見た目は完全にマンモス西だけど、すべてが重力に負けてるあの体躯は確実に二代目の個性。初代とは別物なんで比較することがナンセンス。
G だってあの人、ゼットンなのに「ゼ~トンゼ~トン」と鳴かずに「ブモーッ」ですよ?猛牛みたいでス・テ・キ。だから、二代目には二代目の良さがある(キッパリ)。
(「改造!再生!二代目怪獣を徹底解剖」より)
二代目の評価はこのくらいにして電動化プロジェクトに話を戻しますと、今回は怪獣郷のソフビを使用しています。ゼットンは、初代も二代目も顔面を流れる発光体が特徴のひとつですが、実は初代は下から上に発光体が移動し、二代目は上から下に発光体が移動するという違いがあります。この表現には、タミヤ製ユニバーサルギヤの2mm出力シャフトを利用した自作の電飾スイッチを用いています。また、歩行は本プロジェクトで多用しているセンタープーリーとドライブベルト(タミヤのRC PARTS)によるいわゆる緑商会式ですが、一工夫あります。プーリーは、プーリーと一緒に回転する歯車Aを、それに接する別の歯車Bの回転により動かしていますが、歯車Bの歯は半周分削り取ってあるので、歯車Bが半回転する間はプーリーが回転、残りの半回転の間は静止します。プーリーは左右の足で独立して回転できるようになっており、歯車Bの歯のある部分、ない部分を左右の脚でずらして配置することで、片足ずつ進むジグザグの歩行を実現しました。

※怪獣郷にしては触角部分の処理が甘く、彩色しないと二代目らしく見えない。

No.14 帰ってきたウルトラマン

次回からこのコーナーは少しお休みをいただくので、今回は主人公であるウルトラマンを紹介します。以前、ビルガモの電動化が第一号と述べましたが、そうなると当然、対戦相手としてのウルトラマンが欲しくなり製作しました。使用ソフビは、怪獣郷と同じブランドの銀河連邦シリーズのものです。
ウルトラマンの電動化にあたり、目が光り、カラータイマーが青発光、赤点滅するマルサンのプラモデルに負けるわけにはいきません。当初は、マルサンと同じ麦球でこれらのライティングを行っていましたが、特に目の発光においてウルトラマンの特徴である白色光を表現できません。従って、電源は当初の単五電池からCR2に変更し、LEDを使用することにしました(第5回参照)。その結果、電池を体内に収納できなくなり、体外の足元に電池BOXを設置せざるを得なくなりましたが、むき出しの電池BOXごと歩行するという変則スタイルになりました。
ライティングで問題になるのがクリアパーツです。目とカラータイマーのクリアパーツを自作しても良かったのですが、これが中々面倒です。半割のソフビボディの内側に紙粘土を詰め硬化したものをオス型とし、それに熱した透明プラ版を押し付け成形後、切り取るのが良いと思っていますが、腕に覚えのある方なら他に良い方法をご存じかと思います。私にはそのようなスキルがないので、全身が透明なソフビ(地球初登場バージョン)を使用し、目とカラータイマー以外を逆に塗装するという荒業を行いました。ウルトラマンは赤色の二重線の塗装が大変です。私は塗装の腕が悪いので、写真の様な仕上がりになってしまいました。銀河連邦シリーズの「SP版」は塗装のクオリティが高いので、何れ自作したクリアパーツを埋め込みリベンジしたいと思います。また、今回のようにピンポイントで発光させる場合、光漏れが気になることがありますが、発光部以外は内側を黒色で塗りつぶすことが効果的ですので、同様の事例があればお試し下さい。なお、今回の歩行システムは、足裏から疑似足が出入りする、いわゆるイマイ式を採用しています。

左:銀河連邦ソフビ 「帰ってきたウルトラマン地球初登場バージョン」:目の塗装は、シンナーで除去
中:タミヤの楽しい工作シリーズ「ミニモーター多段ギヤボックス」を仕込んだところ
右:完成(麦球による発光状況)
左:完成後右側面
中:同正面(カラータイマー赤点滅状態)
右:同左側面
左:完成後背面:足元はCR2電池BOX
中:銀河連邦SP版ソフビ
右:マルサンプラモ復刻「ウルトラマン」(ノスタルジック・ヒーローズ製)
番外編
上記動画で、ガラモンとブースカが土俵の上を歩いているのにお気付きでしたか?電動化計画では現在、製作した怪獣(およびウルトラマン)21体による大相撲「東風場所」を計画中です。自分でも本当にバカバカしいことをやっていると思いますが、これがやりたくて個体数を増やしてきたところもあるので・・・番付と取組を決めるためにオープン戦(巡業?)を実施していますが、はや、ビルガモが足を骨折するなど負傷者続出で本場所の開催が危ぶまれています。完成・公開まで気長にお待ちいただければと思います。下の動画はYouTubeにすでにUPしております「予告ムービー」です。NHK大相撲中継の千秋楽に流れる格好いいBGMを使いたかったのですが、許可が出るはずもなく、PIXTAでそれらしい音楽を購入し使用しています(作曲された方は本当にセンスがありますね)。









